【読書 2020.9】「言語化力 言葉にできれば人生は変わる」

f:id:koheisblog:20200922120349j:plain読書の秋だからという訳ではないが、備忘も兼ねて今月読んだ本の重要なポイントをこのブログに記録したいと思う。まずは9月に読んだ本の内容を記す前に、僕の読書に対する姿勢について簡単に触れておく。

 

基本的に僕は読書が大好きで、時間があればkobo電子書籍を読んでいる。新しい本を手にした時のあのワクワク感がたまらず、時間を見つけては本屋に行ったり、ネットショッピングでいい本がないかサーフィンをしている。ただ僕のルールで読む本は月に1冊までと決めている。理由は2つ。

 

①色々読んでもキリがないから

②本を読むことはあくまで受動的な学びだから

 

大型の書店に行けば沢山のビジネス書が所狭しにならんでいる。表紙のタイトルもセンセーショナルなものが多く、デザインもかなりイケており、思わず手に取ってしまう。ただその殆どが角度を変えてアイデアを述べているだけで、書かれていることの本質に就いてはどれも同じ内容だと最近気が付いた(特に自己啓発系は)。みんな上手に変化球を使って表現や角度を変えているため、読者が納得できる内容に書き下ろされているが、言わんとしていることのコアな部分にはあまり大差がないと思う。この意見には突っ込みが入りそうな気がしているが、そう思わないと本だけ読んで人生が終わってしまう感じがしているため、若干乱暴な意見だと自分でも認識しているが、寧ろそう思うようにしている。そう思わないとあれもこれもとキリがない。

 

この考えには反論があるのは百も承知だが、全部を知る必要は全くないという僕の主張も間違ってはいないと思う。Excel、英語、データサイエンスなどのスキル系、問題解決、組織論などのマインド系、どれもある程度分かっていれば充分だと思う。出来ないことは全く恥ずかしいことではなくて、出来すぎる(知りすぎる)ことのほうが何に時間を使っているのか少し心配になる。数冊かじってみて、60点くらい分かっていれば全く問題ない。あれもこれも必要と思う変な強迫観念は捨てよう。

 

また学びが他者の視点に偏重することも望ましくない。自らが自身の経験を通して何を学んだのか、この主体的な学びの方が読書よりもよっぽど重要で意味がある。本を読んで勉強した気になるのではなく、実際に何かを経験してみて感じたことを自分で脳に叩き込む方が意味深い時間になる。僕はそういう事に時間を使いたいと思っている。

 

よって僕は多くの本を乱読するようなことはしない。寧ろ読んだ本を何回も繰り返し読むようにしている。誰になんと言われようが必要になる知識、スキル、考えだと自分が感じた「自分の中の名著」を繰り返し読むことにしている。読むタイミングによって見方や感じ方も変わり、3回も4回も読むことで味が出る。感覚としては予備校の参考書のようなものだ。その本のどこがよかったのか、何が著者のメッセージなのかを質問されたときにすぐさま回答できる状態が理想。なので何冊も手に取ることはしない。そんな時間があるなら、ブログを書いたり、プライベートの時間、仕事とは別枠で動いているプロジェクトに時間を充てたりと、もっと他の活動のために動くべきだと思う。

 

ここまで簡単に僕の本との向き合い方について紹介したが、ここからは今月読んだ「言語化力 言葉にできれば人生は変わる(著: 三浦崇宏)」に就いて書こうと思う。

 

過去のブログ記事を読んで頂いた方には既にお分かり頂けていると思うが、僕は言葉の使い方には強くこだわって生きている。そしてこの本には言葉がいかに大切かという点が様々な角度から書かれている。この本を自己啓発と片付けられてしまうことは凄く残念で、皆さんには3-4時間で読めるから是非手に取ってみて欲しい。

 

言葉をどのように使い、自らのアイデアをどう発信していくのか、このスキルは義務教育期間中に学んでおくべきだと僕は思う。自分が発した言葉が相手に対しどう捉えられるのか。ポジティブな点では、どうやったら人を動かすことができるのか、ネガティブな点ではどうやったら人を不快にしてしまうのか。下品で攻撃的な想像力を欠いた言葉を使わずに他者に動いてもらう。その重要性がこの本では語られている。著者の三浦さんも当方と同じ意見を持っていたから凄く嬉しかった。

 

最近はSNSで炎上することを正としたり、Twitterで制限された140字の中で上手く表現すべきだという論調が正とされているのをよく見かけるが、そういった風潮には少し違和感を感じる。140字を越えて141字になろうが、自分の考えを攻撃的になることなく正しく伝えるスキルは重要で、それに反するような文章は使うべきでない。背景や理由、何を伝えたいかを文章にし、毒を抜く。この本を読んで改めて言葉を正確に扱うことの重要性を強く感じた。

 

エネルギーはあるが仕事を上手くまわせていないと感じている人、自分の発言がチームや上司に響いてないなと感じ人は是非手にとってみてほしい。