野球人生とキャリア

f:id:koheisblog:20200902231845j:plain携帯の写真フォルダをスクロールしていると毎度眺めてしまう1枚の写真がある。その写真がサムネイルの1枚だ。大学4年のこの瞬間が1番楽しかったし、生きがいを感じた年だった。毎日が戦いで、苦しかったといえば苦しかったが、本気で日本一を目指し、指導者に恵まれ、仲間にも恵まれた。選手としてはペーペーだった自分に華を持たせてくれた環境に凄く感謝している(きっとYahooに掲載された記事も監督と助監督が僕を労ってくれて華向けしてくれたんだと思う)。

そう思う一方、最後まで選手を続けていたら神宮に出れたのかどうかと考える節がある。野球選手としてのマーケティング(自分の売り込み方)が正しかったのか、毎晩こなしていた素振りやウエイトトレーニングが正しい努力だったのか、打撃を売りにしていたがそれで良かったのか、つい考えてしまう。

 

野球から離れて早三年が経つが、僕の中でこうすべきだったという反省や答えに就いては既に明確な答えが出ている。そういう感覚はビジネスマンとしての自分の成長に惜しみなく活かさないといけないと思うため、こうやって振り返ることにする。

 

1. ニッチな世界で戦う

僕は学生時代、打撃のみを売りにして生きてきた。ポジションはファーストで、守備は上手くもないし下手でもないレベル。足は遅い。打撃にはそこそこ自信がありコンタクトする能力には長けていた(と自分では思ってる)。振り返るとこれが駄目だった。右打者で長打はないがコンタクトするのが上手い選手は腐るほどいる。変に人よりちょっとだけ良い自分の打撃に過信して過当競争の渦に飛び込んでしまった。

 

狭き門より入れ。逆張りの思考。

人があまり好まず、選ばない分野でこそ勝負できるのに、皆大好きバッティングの世界!で勝負を仕掛けてしまった。これは大いに反省すべきポイントだ。ニッチで皆があまり好まない道にこそvalueがある。

会社に入ってビジネスマンがやりそうなことは何かと考えた時、英語、ビジネス書を読む事、この2点が頭に浮かんだ。実際に自分も英会話をしたり安宅氏冨山氏、大前氏が書くビジネス書を読んだりするが、時間を使いすぎないよう気を付けている。過当競争に入らないよう、人がやりそうなことはやらない。競ったら負けと自分に言い聞かせている。

 

2.ジェネラリストになる

1に被るが、そこそこの打撃、これだけを売りにして生きてきたことも当然間違いだった。他に勝負できるポイントを持つべきであった(細かい話をすれば、自分ごときが中学生でファースト専門になってしまった時点で野球人生は終わったも同然だった。)

 

ここで言いたいのは当たり前だが武器は一つだけでなく複数持つことの重要性だ。必要なものは何かと考え、満遍なく努力して育むことが大切だ。特徴がないのが特徴になっては意味がないが、満遍なく鍛えていればそんなことは起こらず、どれか一つ人より抜き出る能力が出てくる。最悪なのは早くから選択肢を消してしまい、盲目になってしまうことだ。ビジネス知識、統計的にジャッジできる思考、サイエンスと情報科学の教養、これらを満遍なく身につけ武器にする。この姿勢を持つよう心がけている。

 

3. メンターを見つける

「分かってるから分かるんだよなぁ」

これは大学時代の恩師、林卓史さんの言葉だ。

投球の鍵がどこか分かっているから気付く、分からないことは一生分からないのだ。もう少し噛み砕くと、人は誰かに教えてもらい、要点を分かっているからこそ初めて勘所が分かるというものだ。成長は一次関数のような直線ではない。エクスポネンシャル、指数関数的なものだ。つまり上手くなるポイントや鍵が分かったタイミングで成長曲線がグンと上がる。

ここで言いたいことは、メンターを見つけキャリア成長の要所はどこか、自分は何をすべきなのか、師と言える人に仰ぐことの重要性だ。大学時代に2つ上の先輩、戸田昂文さん(現: 徳島インディゴソックス職員)から打撃指導を受けてから僕の打撃はY軸こそ短かったものの、グンと伸びた。

残念ながらまだ僕も就職してからビジネスにおけるメンターとは出会えてない。これは同じ会社に勤める上司では駄目で、必ず外部に作る必要がある。血筋が全く違う人に指導を仰ぐからこそ意味がある。今後時間を掛けてじっくり探したい。